ムスリムには食べ物に関してルールがあり、宗教上食べてはいけない食材があるのをご存知でしょうか。また、ハラール(HALAL)とハラーム(HARAM)という言葉を知っていますでしょうか。 ハラールとは、イスラム法において「許されたもの」「合法的」という意味であり、その逆を「ハラーム」といいます。「食」においては、大半の野菜・果物・魚介類がハラールです。ハラームにあたる品物の代表的な例として、豚肉が挙げられます。食材だけではなく、調理や加工方法にも厳しい決まりがあります。
食におけるハラームの一例(宗派やグループにより解釈は異なります)
●豚肉
加工品や豚の骨や身から抽出したスープ・粉末が使われている調味料・食材も禁じられています。
●植物類
泥酔性及び毒性、健康に害のあるものは禁止されています。
●キノコ類
泥酔性及び毒性、健康に害のあるものは禁止されています。
●ナジス(不浄)とされるもの
■豚・犬および豚・犬派生品全て(唾液・毛・皮膚など)
■ハラールでないもので汚染されたハラール食品
■死肉または、ハラールに食肉処理されていない動物 など
▲ページトップへ
「ベジタリアン (Vegetarian)」という言葉は、英国ベジタリアン協会発足の1847年に初めて使われました。ベジタリアンという言葉は「健全な、新鮮な、元気のある」という意味のラテン語 'vegetus' に由来します。
現在、ベジタリアンの定義は流動的です。英国では、畜肉を食べない人を「広義のベジタリアン」とする傾向があります。宗教的教義、栄養や健康の保持、生命の尊厳を旨とする「アニマルライツ」のほかに、環境問題や食料問題、すなわち、地球環境保全や途上国援助のために菜食のライフスタイルを選択する新たな「地球市民型ベジタリアン」が増えつつあります。
「ビーガン」は、動物に苦みを与えることへの嫌悪から、動物の肉(鳥肉・魚肉・その他の魚介類)と卵・乳製品を食べず、また動物製品(皮製品・シルク・ウール・羊毛油・ゼラチンなど)を身につけたりしない人たちです。「ストリクト・ベジタリアン」とも呼ばれます。
「ダイエタリー・ビーガン (Dietary Vegan)」は、ビーガン同様、植物性食品のみの食事をするが、食用以外の動物の利用を必ずしも避けようとしません。
「フルータリアン (Fruitarian)」は、ビーガン (Vegan) との違いは植物を殺さない(絶やさない)食品のみを食べることです(リンゴの実を収穫してもリンゴの木は死なないが、ニンジンは死んでしまう)。
「ラクト・ベジタリアン」は、植物性食品に加えて乳・乳製品などを食べる人たちです。
「ラクト・オボ・ベジタリアン」は、植物性食品と乳・卵を食べる人たちです。牛乳や チーズなどの乳製品のほかに卵も食べるタイプで、欧米のベジタリアンの大半がこのタイプです。
学術的には、植物性食品・乳・卵と、魚を食べる「ペスコ・ベジタリアン」や、鶏肉を食べる「ポーヨー・ベジタリアン」などがありますが、IVU((International Vegetarian Union、国際ベジタリアン連合))はこれらのタイプをベジタリアンと認めていません。
▲ページトップへ
「コーシャー(Kosher)」とは、ユダヤ教で定める食べ物に関する規定のことです。食べ物といっても現代社会においては、それが広く、一般的に人が口にするものを意味します。そのため、薬、サプリメント、調味料、その他の食品などもその範疇に入ります。そのままでもコーシャーである食品は自然の産物である、魚(限られた種類)、特殊な屠殺のみによる牛肉、羊、鳥肉など、野菜、果物その他ですが、加工される物に関しては、その製造過程で混ざり物、身体に安全でないものなどが入らないように、容器ごとに厳しく管理されて加工されたもののみが「コーシャー」の食品として認められます。
▲ページトップへ